[映画] ユナイテッド93 ★★★★ [ 2006年09月11日 映画・DVD ]
この映画の舞台は今日から数えてちょうど5年前、2001年9月11日。
そう、NYで発生した同時多発テロ事件の時だ。
もう2週間ほど前に観た映画だけど、あえて9.11という日に感想を載せてみようと思う。
あの時、ハイジャックされた4機のうち3機が目標に到達し、誰もが煙を上げるWTCやペンタゴンの映像を見ていたと思うけれど、目標物に到達しなかった残りの1機(ユナイテッド航空93便)については日本でそれほど大きくメディアで映されなかった。
そのため僕の中では「いくら訓練を受けていたとはいえ、テロリストがうまく他の3機みたいに操縦することができなかったんだろうな」くらいにしか思っていなかったのだが、「なぜユナイテッド93だけは目標物に到達しなかったのか?」という点について、当日の様子を忠実に再現することで解き明かそうとしているのがこの映画だ。
映画では、犯人グループに飛行機の制御が奪われたあと、このハイジャックの目的が自爆テロであると通信で知った乗客達が「このままでは生還の道がなく、ただテロを成功させてしまうだけだ」と果敢にもハイジャック犯から制御を取り戻すために立ち向かう様子が描かれている。
実際、ユナイテッド93便の搭乗者の中には誰も生存者がいないため、これらの内容は航空会社や墜落して亡くなった方の遺族への徹底した取材によって再現されたものだと思われるが、ハイジャックされた機内の様子はかなりリアルに描かれており、個人的にはよくこれほどの映像を再現できたものだと思う。
役者に関してもこの映画がお芝居であるというイメージを植え付けないため、なるべくハリウッドで顔の知られていない新人俳優が起用されているという徹底ぶり。何が何でもテロを成功させんとする犯人役、そして恐怖にひきつる中で犯人に立ち向かう決意を固める乗客役の演技は素晴らしく、上映中は完全に彼らの迫真の演技に没入していた。
またこの映画では管制側のシーンも多く登場するのも特徴的。事件発生直後から膨大な情報が錯綜し、関連各機関との連携もままならない状況下で的確な判断を下すことの難しさが見て取れる。その雰囲気はあの「アポロ13」のようだ。
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先月イギリスで大規模なハイジャック未遂事件が発生し、アメリカが現在もテロの標的となっていることが証明されることとなった。また、今日のニュースでは、アルカイダの現在のナンバー2であるアイマン・ザワヒリ容疑者が「新たな出来事が近く起こるだろう」とテロ予告ともとれる声明を公開したことを報道している。
そんな中、この「ユナイテッド93」ではハリウッドが作ったとは思えないほどテロ行為自体について何も主張しない。ただ5年前に起こった出来事を淡々とスクリーンの中に再現しているだけだ。
この映画を観て何を考え、行動するかは、映画を観た一人一人に委ねられているというわけだ。
凄い映画だ、と思った。
Posted by wacky : 22:00
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